帰化申請では、一定の方を除き担当官との面接が行われます。この面接を上手に乗り切らなければなりません。よく質問を受けるのが、「帰化の面接って何を聞かれるの?」という内容です。
これについては、正直なところ「人によって違いがありすぎるので正解がない」ということになります。これが聞かれるよと断言したいところですが、こればかりは断言が難しいところでもあります。
ただ、過去に聞かれたことなどから帰化の面接で聞かれやすい内容をお伝えすることは可能です。
帰化の面接でよく聞かれる質問事項
- 父母や兄弟等の親族関係の事。
- 結婚している方は配偶者と知り合ったきっかけや、結婚に至るまでの経緯など。
- 離婚歴がある方は前の配偶者と別れた理由など。
- 婚約者や同居人がいる場合は今後の結婚予定など2人の関係性など。
- 現在の家計の状態や今後の収支の見込みについて。
- 借金などがあるか、ある場合にはどのような借金かなど。
- 現在の仕事内容や今後の展望、転職の見込みなどについて。
- 経営者の方は事業内容や今後の見込みについて。
- 税金や年金の納付状況について、未納がないかなど。
- 過去に日本で前科、交通違反などはないか。あればその経緯など。
- 海外渡航の経緯や時期、今後の見込みについて。
- 今後日本人として生きていくことに関しての意思など。
- 日本国籍を取得したい理由など。
帰化の意思
「なぜ日本に帰化しようと思ったのか??」
「いつ日本に来たのか??」
「どのくらい日本に住んでいるか??」
日本に帰化する意思に関しては確実に聞かれると思って良いでしょう。日本人になりたい理由というのは、法務省が最も関心があるところなので、動機書にもあるように帰化の動機はハッキリと答えられるようにしておきましょう。
家族に関すること
「家族構成は?」
「結婚までの経緯は?」
「家族の生年月日は?」
家族になんする質問もほぼ確実にされますが、この質問には簡単に答えられるはずです。むしろ答えられないとマズイので冷静にゆっくり答えるようにしましょう。
仕事に関すること
「現在はどんな職業に就いているか?」
「現在の収入はどのくらいか?」
自営業の場合「今後のビジョンなど」
帰化の条件にもあるように、日本で暮らしていくための経済力も重要な判断材料の1つです。これも嘘をつかないように正直にありのままを答えましょう。
素行に関すること
「税金や年金の未納はないか?」
「過去に破産歴はあるか?」
「交通違反歴はあるか?」
日本に帰化する要件として素行要件があります。日本政府は真面目な人を受け入れたいと考えているので素行に関しても帰化の面接では聞かれやすいです。
この時に気をつけていただきたいのが、絶対に隠し事をしないことです。隠し事をしても必ずバレますので、もし過去に思い当たる悪い素行があるならば先に言っておいたほうが印象がいいです。隠しておいて後でバレたときの印象は最悪です。
人によって面接の時間はバラバラ
帰化の面接というのは、個人差がものすごく大きく1人1人面接で聞かれる内容や時間は全く違います。
人によっては10分程度で終わることもあるようですが、中には2時間近くかかるなんて方もいます。その方の現在の状況や過去の情報が複雑であればあるほど、面接の時間は長くなります。
帰化の面接事のポイント
帰化の面接は何を聞かれるかハッキリとは分かりませんが、上手に面接を乗り切るコツはあります。それは、「絶対に嘘はつかずに聞かれたことに素直に答える」ということです。
とても基本的なことですが、これこそが1番大事なことです。もし嘘をついたり、提出した書類と辻褄が合わないなんてことになれば、帰化の審査に大きく影響してしまいます。
過去に以下のようなことが心当たりある方は特に注意してください。
- 日本での犯罪歴がある
- 交通違反を何度もしている
- 人身事故のような大きな交通事故を起こしている
- 過去に破産歴がある
- 人とトラブルを起こして訴訟になっている
面接の担当者に過去の事を色々聞かれても絶対に嘘はすかないようにしてください。「もう何年も前のことだからバレないだろう」というのは極めて危険です。
担当者はあなたのことを徹底的に下調べした上で面接を行っています。もし、ここで嘘をついたり、ありもしない事を話したりすると相手の印象を悪くするだけです。
帰化の条件にさえ当てはまっていれば、それ以外のかなり昔のことは聞かれたら正直に言えばいいのです。過去にヤンチャしていたからと言って帰化の申請が下りないわけではありません。詳しくは帰化の条件をご覧になってください。
帰化の面接には誰が呼ばれる?
帰化の面接(面談)には、原則として帰化申請をする人のうち15歳以上の方です。
申請者以外の人もケースによって帰化の面接に呼ばれることがあります。事実婚のケースでは、その相手の方も一緒に帰化の面接に呼ばれることも多いです。
結婚されているケース(日本人の配偶者)は相手の人は帰化の面接に呼ばれないことも多いです。このあたりは各法務局によっても判断が異なってくるのでご注意ください。