前回の記事でご自分で帰化申請をするときの手順をご紹介しました。今回は、帰化申請を行政書士などの専門家にお願いする場合のスケジュールをご紹介します。

⑴帰化が得意な行政書士へ電話相談

帰化の要件に不安があったり、時間がないという方は行政書士や司法書士などの帰化を扱っている専門家に任せた方が話が早いです。

司法書士と行政書士はどちらも帰化申請を行うことはできますが、全ての司法書士や行政書士が帰化を扱っているわけではありません。特に行政書士は取扱分野も幅広いため、自分の専門外の分野についてはほとんど知識がないこともあります。また、司法書士は帰化を専門に扱っていない人の方が多いです。

ですので相談予約をする前に、まずは帰化を専門に扱っているかどうかを事前に確認しておきましょう。初回無料相談を行なっている事務所もあるので上手に利用してみてください。

⑵実際に行政書士に相談する

相談をする前に聞きたいことをある程度整理しておく必要があります。ますは、自分が帰化の要件を満たしているかどうかを判断してもらいます。

そして、要件をクリアできそうな場合、行政書士から報酬やサービス内容、必要書類についての説明があります。それに納得した上で正式に帰化申請を依頼します。

⑶着手金の支払い

行政書士からサービス内容の説明を受けて実際に依頼した場合、着手金の支払いを求められることがあります。これは事務所によって違いがありますが、報酬の何%という形で着手金を求められることが多いです。金額等はあらかじめ確認しておきましょう。

⑷書類集め〜申請書の作成

行政書士などの専門家に依頼した場合は、書類集めや申請書の作成は行政書士等が行います。

必要種類の中には有効期限が定められているものもあり、自分で書類を集めればかなりの労力と時間を要するので代わりに書類を集めてもらえるのはかなりメリットが大きいといえます。

自分で帰化申請をする場合には、かなり計画的に動かないと有効期限切れなどで書類の集め直しになるケースもよく起こります。

申請書の作成に関しても、自分で作成した場合にはミスがつきものです。ミスをするたびに何度もやり直しになってしまうので、心理的負担も大きいです。

面倒な書類集めや、申請書作成を行政書士等が代わりにやってくれれば心理的負担が軽減するので、帰化のスペシャリストに任せた方が安心です。

⑸帰化申請〜受理・不受理

必要書類が全て揃ったら、行政書士と一緒に法務局へ向かい申請をします。慣れない法務局への申請は専門家が同行してくれるだけで安心感が違います。無事に帰化申請を受理してもらえれば、次は面接の準備です。

⑹面接日程の連絡〜面接

帰化申請が受理されてから約2〜3ヶ月後に本人宛に法務局から面接の日程調整の電話があります。

面接のときは、帰化の申請時と違い行政書士の同席は通常は認められていません。

行政書士に帰化申請のサポートを依頼している場合は、申請人ごとの具体的な事例に合わせて、面接の時に注意する点などを細かくアドバイスしてもらえます。それによって面接時の不安を解消できます。

面接の日時になったら法務局に出向き、担当者と面接を行います。面接時間は通常であれば1時間程度です。

面接内容ですが、基本的には申請書の内容を確認されます。帰化の動機なども聞かれます。

また、定期券を見せてくださいと言われることもあるようです。本当に申請内容の会社で働いているのかどうかを確認するためです。

結婚されている方は配偶者も同席するように支持されることもおおいようです。配偶者も同席する場合は、本人面接→配偶者面接→夫婦同時面接という形で面接されることが多いです。

また、面接が終わった後に自宅を訪問されることもあります。

⑺〜審査〜

面接も終わり、審査の段階に入ると様々なことを審査されます。勤務している会社の調査や、日本人の配偶者がいる方であれば配偶者の実家へ訪問する場合もあります。

また、審査の途中で追加で新しく書類の追加を求められることもあります。そのような場合でも、行政書士などの専門家にサポートを依頼している場合は、その都度相談しながら進めていくことができるので1人でやるよりも安心です。

審査の途中で本人の住所が変わった場合や、勤務先が変わった場合、お子さんが生まれた場合などは追加で書類の提出を求められますが、その際の書類収集や追加書類の作成なども代わりにやってもらえます。

⑻許可または不許可

許可が無事におりると、法務局の担当者から電話がかかってきます。帰化の許可は官報という政府の新聞に掲載されます。ここまで帰化申請受理から約10ヶ月〜1年程度の期間がかかります。

行政書士を上手に利用しよう

行政書士等の専門家に依頼することで費用がかかってきます。しかし、自分で全てのことを行う労力に比べたらけっして高い金額とは言えません。

行政書士等に依頼することで、ものすごい量の業務から解放され、その分時間も生まれます。行政書士の報酬は事務所ごとに様々で、どこまでのサポートを依頼するかによっても金額は変わってきますが、おおむね10万〜30万くらいの金額でやってくれる事務所が多いようです。

また、個人の方よりも経営者の方は、集める書類の数も増えるのでその分報酬も高くなる傾向にあります。

行政書士に依頼することで、何度も法務局に足を運ぶ必要もなくなります。たまに勘違いされる方もいますが、行政書士等の専門家は、帰化を許可する権限をもっているわけではありません。あくまで帰化が通りやすくなるためのお手伝いをさせていただく立場です。

申請が受理されてからは法務省での判断になるので行政書士に依頼したからといって帰化の審査期間が短くなるということはありません。ただ、申請するまでの書類集めや、申請書作成を含め帰化の準備段階での時間が自分で申請するよりも圧倒的に短縮されます。

NAKASE法務事務所では、帰化申請の代行を受け付けております。親切・丁寧・スピーディに対応させていただきますのでお気軽にご相談ください。

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